販売員の基礎

この記事はアフィリエイトプログラムを利用していますが、消費者庁や国民生活センター・厚生労働省の発信する情報を基に調査を行い、コンテンツ制作ポリシーに則り作成しています。

販売員の基礎知識

ここではアパレル販売員として知っておきたい基礎知識をご紹介いたします。

会社に入ってからセミナー等で教わることもあると思いますが、

知っておけばキャリアアップにもなります。

将来、マネジメントする立場になるなら知っておいて当然の知識です。

 

AIDMAの法則

あなたはAIDMA(アイドマ)の法則というのを知っていますか?
これは、お客さんの購買動向プロセスを説いたものです。

アパレル業界でも、新人セミナー等で教えられている法則です。
1920年代に米国のサミュエル・ローランド・ホール氏 によって提唱されました。

その気になるプロセスですがこちらです。

1. Attention(認知・注意)

2. Interest(興味・関心)

3. Desire(欲求)

4. Motive(動機)

5. Action(行動)

の5つです。

買い物をするというのは、この5つのプロセスの上に成り立っています。

ショップではてはめてみると

認知・注意(あ、あのディスプレス可愛い!)

興味・関心(へー。こういう風に合わせると可愛いのか。)

欲求 鏡で合わせて見て(お。私似合うじゃん!)

動機(これなら、家にあるアレとアレにも合わせられるな・・・)

行動 レジへ向かう。

という感じになります。
基本はこういう形となります。

まずは、注意の部分で足をとめてもらう必要がある。

だから、魅力的なディスプレイ・打ち出しが必要になります。

その後、更に商品に興味を高めてもらう必要がある。
商品をもっと知ってもらう必要がある。

だから、販売員のお声掛けが必要です。

そして、動機。
その商品を本当に買ってもいいのか、「理由」が必要になります。

だから、接客が必要になります。

そして、お客さんが「納得」したら、
お買い上げへとつながります。

これらのプロセスを見てみると、

人は「感情」で物が欲しくなり、買ってもいい「理由」を見つけて
買うという行動に移すということが分かります。

 

いまいちピンとこない・・・なら、
ショップに行ってみましょう。

そこで、自分の思考を注意深く観察してみます。
必ず、この法則に則っているはずですから。

この法則を知っていれば、接客にも役に立ちます。

・何故、お声がけが必要なのか
・何故、接客をしなければいけないのか
・何故、提案・クロージングが必要なのか

お客様の心理が分かれば、それをすべきタイミングも分かる。

この法則はぜひ覚えておいて下さい。

客単価の考え方

アパレル業界には、3種類のお店のタイプがあります。

・チーププライス(セルフ型)
・ボリュームプライス(接客型)
・ハイプライス(接客型)

私はすべての業態のショップを経験しましたが、

ボリュームプライスのショップが一番多いのでボリュームプライスで説明します。

1人当たりの売り上げを「客単価」と言います。

お店の売り上げを伸ばすには、

フリーの客数×客単価と顧客売上

で、考える必要があります。

店舗ですので、基本的にお客さんの方から
来てもらわないといけません。

ですので、客数を増やすのは簡単ではありません。

安定して売上を伸ばすためには顧客作りも必要です。

顧客のリピート買い上げは、お店に安定した売り上げをもたらせます。

そのリピート率ですが、
これは簡単ではありません。

すぐにでも改善できるもの。
それが客単価です。

最初は、ここをいかにして伸ばすべきか考えるべきです。

どのくらいの客単価で考えればいいかというと、

基準としては1万~2万円。

このあたりが最適だと思います。

2万以上になってくると最近は厳しい。

私がお店にいたときは、15万~30万まで伸ばすこともありました。

ですが、比較的取りやすい1万~2万の間で考えておくのがちょうどいいです。
大体そのくらいに落ち着いてくると思います。

商品数で言えば、3~4点くらいですね。

トップスとボトムと小物。

小物は、バックでもいいですし、靴やアクセサリーなど。

トップスとボトムが決まれば、
お客さんの方から「もう一点欲しいな~」という気分になります。

例えば、アクセなんかはそうですね。

トップスとボトムをこちらが提案した場合は、
アクセはお客さんに自由に選んでもらう方がいいです。

アクセは好みが非常にわかりづらいですし、
お客さんとしても自分で選びたい気持ちが強いです。

でも、2~3点見つけて、
「どれがいいかなー」とか悩んでる場合は、

「このコーディネートには、こちらの方が合うと思いますよ^^」
とおススメします。

で、大体1万5千円くらい。

という感じです。

大きくとれる場合も、このパターンの積み重ねをするだけです。
ワンシーズン分のコーデを提案すると15万くらいになります。

このくらい買い物する人は上顧客になってくれます。

この顧客がリピートしてくれるのでお店の売り上げはドンドン伸びます。

もし、まだ平均客単価が1万いかないって場合は、
もうちょっと勉強と努力が必要です。

商品を3点お客さんに買ってもらう。
ことを意識して、接客をしていきましょう。

いつでも1万取れる実力がつくと、接客がかなり楽になりますよ^^

諦めずに頑張っていれば、必ず取れるようになりますので、
頑張っていきましょう。

売り場作り

販売員は商売人です。

売るために接客をしますし、
売るためにディスプレイを作ります。

接客だけがお仕事じゃありません。

売り場づくりも大事な仕事。

売り場はお客さんに訴求するためのものです。

あなたのセンスを披露する場でもなければ、
可愛く作ればいいってもんでもありません。
なんとなく作っとけばいいってもんでもありません。

私がディスプレイを見れば、
「なんとなく」合わせてるだけなのか、
気持ちがこもってるかなんてのは大体わかります。

ディスプレイは、可愛く着せるものではなく、
お客さんに「このコーデ真似したい!!」って思わせなくてはダメ。

「このディスプレイ全部欲しいんですけどー」
って言わせないとダメなんです。

これが、訴求するということです。

セット販売のコツでもあるんですけど、

確かにこの組み合わせは可愛い。
でも、コレじゃなくてもいいよねーってなるものは弱いです。

コレ!この組み合わせがいい!!
ってなるようなもの。そんなものを作る必要があります。

どうしたら、そういうものを作れるようになるか?

これは、「お客様目線」になる必要があります。
売り場づくりは、お客様目線になって作らないといけません。

自分だったら、真似したいと思うかどうか?

この意識が常に必要です。

POPの作り方にもとことんこだわります。

ただ、商品名を書けばいい。ってもんじゃない。
お客さんが興味を持つように書くんです。

POP一つで反応はぐんと上がります。
全然違いますよ。試してみてください。

POPを手書きで丁寧に書いてるお店ってありますよね。
あれを参考にさせてもらえばいいです。

POPがお店にないって場合は・・・

やる気があるんであれば、もう自分達でつくっちゃう。
それくらいしてもいいと思います。

POPの書き方が重要なんですが、
自分だったらどう書かれてたら惹かれるか。を意識しながら書いてください。

正解はないですし、これもどこまでも追求なんですが、
この「考えてる時間」ってのは、楽しいですよ^^

残り物をさくっと売る方法

残り物がなかなか売れなくて困っていませんか?

展開がしっかりしている時はガンガン売れたのに、

残り1点とかになると、売れにくくなるんですよね。。。

 

 

棚の上にそのまま載せてるだけだと、他の商品と比べても

やっぱり見劣りしちゃうので、お客さんにも残り物って分かっちゃいます。

 

 

ほっとくと、いずれセールコーナーへ一直線。

ですが、出来るならプロパーで売りたい。

 

そういう場合は一点物にしちゃいましょう!

 

トップスだったら、

中にインナーをあわせたりしてアクセもつけてコーディネートします。

それを棚の横とか壁に掛けときます。

 

そうすると、魅力的になるので、お客さんにも手にとってもらえるようになります。

高確率で。

 

 

ボトムは少々難しいですが、

トルソーに着せちゃう。ってのもいいですね。

 

バックなどの雑貨もそうなのですが、

1点しかないのに、上の方に飾ったりすると、売れづらいです。

お客さんも商品が見たいと思っても「取ってください」って言いづらいんですね。

店員さんに取ってもらうと「買わなきゃいけない気になる」からです。

 

 

私が、残り1点のバックを上の方から下ろして、

お客さんが手に取りやすいところに置こうと思っていたのですが、

下ろしているのを通路から見ていたお客さんが走ってきて、

「これ下さい」って言ってきたんですね。

 

 

ディスプレイもちろん大事なのですが、やはりお客様目線が大切です。

飾ることばかりに気を取られて、大事な部分がすっぽりと抜けていては

売れるものも売れません。

 

 

お店にある商品を常に把握する。

これは在庫も含めてです。

 

 

何点もあるなら、一個は上に飾ってもOKです。

でも最後なのにそのままは良くないですね。

 

 

お客さんが見たくても見られなくなってしまいます。

常に手に取りやすいようにしてあげましょう。

 

日々の忙しさに忙殺されていると、この視点が抜け落ちちゃうので、

お客様目線は常に意識するようにしましょう。

顧客作り

リターンしてもらえるように全精力を傾ける。

最初の内は、接客をしてもその場で決断してもらうのは中々難しいものです。

お客さんとしても、他のお店のも見てから決めたいと思いますよね。

一生懸命に接客しても、
「考えてみます」とか、
「他のも見てきます」と言われることも多いものです。

でも他を見てきますと言われて戻ってくることはあまりないものです。

あなたの接客に悪印象を持っていたら、
絶対に戻って来てくれることはありません。

他のお店で買っちゃいます。

人は、

好きな人

好印象をもっている人

一生懸命に接客してくれた人

から商品を買うものです。
だから、一生懸命さってとても大事なのです。

大体、商品ってどれも似たり寄ったりでそんなに大差ありません。

値段もそこまで変わらなければ、
自分が知っている人、好きな人から買っちゃうわけです。

だから、接客が大事なのです。

その場で売れなくても、
印象に残るように、リターンしてもらえるように、
精一杯の力を注いで接客してください。

そして、戻って来てもらえたら

「おかえりなさい^^」って最高の笑顔でお迎えしてあげてください。

「色々見てこられました?」
「何かいいのありました?」

って、会話をしてくださいね。
喜んでもらえますので。

「見てきたけど、やっぱりこれが良かったです。」
と言ってもらえるものです。

そして、レジの会話もとても大事です。
「お財布可愛いですねー」
とか、商品のことよりもお客さんのことを話題にします。

レジの作業が多少遅くても怒られません。
むしろ、パパっとさばかすよりも、
会話を楽しんだ方が喜ばれますから。

そして、レジが終わったら、お客さんがお店の外に出るまで
商品をお持ちします。

一回一回の接客に心を込めてしていってください。
そうすれば、必ず結果は後からついてきます。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

isop

アパレル歴20年。大手アパレル会社転職6回、店長、バイヤー、コーディネーター、プランナーとキャリアアップしながらアパレル業界の多岐に渡った経験と知識をブログメディアを通して発信中。 アパレル会社で働く後輩のための転職アドバイスや最新のファッション業界や通販情報を公開中。

-アパレル業界職種、現状と今後