アパレル業界の平均勤続年数は本当に短いのでしょうか?
アパレル業界の労働環境や定着率について、一般的に「離職率が高く、勤続年数が短い」というイメージが持たれています。
実際のデータと共に、その理由を説明します。
平均勤続年数と離職率
アパレル業界の平均勤続年数は他の業界と比較して短く、企業によって大きな差があります。たとえば、業界全体で見ると、勤続年数が長い企業の例として「銀座山形屋(28.3年)」や「パレモHD(28.3年)」がありますが、一方で多くの企業は10年以下の勤続年数です。「ユナイテッドアローズ(9.7年)」や「サマンサタバサ(8.4年)」、「バロックジャパンリミテッド(6.4年)」など、若い層の労働者が多い企業では勤続年数が短い傾向があります。
また、離職率については、小売業全体の離職率が13.1%とされていますが、アパレル業界の新卒3年以内の離職率は25%~40%と高めです。
離職の主な理由
給与と経費のバランスが悪い
アパレル業界では、販売員が自社ブランドの服を自費で購入しなければならないケースが多いため、給与が少ないにもかかわらず、外見を整えるための経費が多くかかることが指摘されています。そのため、生活のために転職を選ぶ人が少なくありません。
キャリア形成の不透明さ
アパレル業界では、販売職からの昇進ルートが限られているため、店長やSV(スーパーバイザー)を目指すものの、その先のキャリアパスが不透明です。また、役職が上がるほどポストの数が少なくなるため、昇進の倍率が高いことも不安材料となっています。
体力的な負担
アパレル業界の販売員は、長時間の立ち仕事や重たい商品の搬入、店内レイアウトの変更など、体力を要する作業が多いことから、特に女性や年齢を重ねた労働者にとって負担が大きく、離職の原因になりやすいです。
早期離職率の高さ
アパレル業界の新卒者の早期離職率は非常に高く、特に高卒者の47.8%、大卒者でも37.4%が3年以内に退職しており、これは他業界と比較しても高い割合です。教育業や宿泊・飲食業に次いで、新卒者の早期離職率が高い業界の一つです。
アパレル業界の労働環境と勤続年数の実態
アパレル業界の労働環境について、労働時間、給与、昇進制度などの観点から、他業界と比較した実態をお伝えします。
労働時間と勤務形態
アパレル業界では、特に販売員の労働時間が長いことが問題視されています。多くの店舗では営業時間が10〜12時間と長く、開店前準備や閉店後の業務もあるため、1日の勤務時間が平均して8~10時間を超えることが少なくありません。また、週末や祝日が忙しいことから、他業界に比べてシフト勤務の不規則さや休日取得が難しい傾向にあります。
一部の企業では最近、営業時間短縮やDX化(デジタルトランスフォーメーション)によって働き方改革を進めている例も見られますが、現状ではまだ労働環境の改善が十分とは言えません。
給与水準
アパレル業界全体の平均年収は346万円~507万円と、他業界と比べて低めです。例えば、全体の日本人労働者の平均年収は461万円とされており、それに比べてアパレル業界は約10~20%ほど低いことがわかります。また、店頭で着用する服を自腹で購入しなければならないケースが多いため、実質的な手取り額はさらに減ることもあります。
昇進制度とキャリアパス
アパレル業界では、特に販売員からのキャリアアップが難しいと言われています。店長やエリアマネージャーへの昇進は可能なものの、企業によっては昇進に伴う給与の上昇が少ないため、キャリアパスの選択肢が限られているのが現状です。また、デザイナーや商品企画職などの専門職への異動は一部の大手企業でしか実施されておらず、零細企業では販売職から昇進して管理職になることは稀です。
勤続年数が短い理由
アパレル業界の平均勤続年数は約12.3年と、他業界と比べると短めです。
この理由としては以下の要因が挙げられます
労働時間の長さと休日の少なさ:長時間労働やシフトの不規則さにより、心身の負担が大きく、早期退職に繋がりやすい。
給与の低さ:他業界に比べて給与が低く、特にライフステージが変わる(結婚、出産など)タイミングで、より高い給与や福利厚生を求めて転職するケースが多い。
昇進制度の不透明さ:キャリアアップが限定的なため、将来性に不安を感じることが多い。
労働環境の課題と改善点
アパレル業界の労働環境の主な課題は、「長時間労働」「低賃金」「昇進の少なさ」の3つです。また、ファストファッションの台頭により、コスト削減の圧力が強まっているため、労働者への負担が増しています。これに対して、一部の企業では労働時間の短縮、デジタル技術の導入、従業員のキャリア支援制度の整備などを進めています。
他業界との比較
例えば、IT業界や金融業界では平均年収が600万円を超え、昇進の機会も多いことが一般的です。加えて、リモートワークや柔軟な勤務形態を導入する企業が多く、アパレル業界に比べてワークライフバランスを重視した働き方が可能です。そのため、アパレル業界は他業界と比べて待遇面での魅力が少なく、人材流出に繋がりやすいと言えます。
アパレル業界は華やかなイメージとは裏腹に、過酷な労働環境と低賃金が課題として残っており、改善の余地が大きい分野です。今後は、デジタル化や働き方改革を推進し、労働環境の改善を進めることが求められています。
労働環境
過酷な労働環境
アパレル業界は、給料が低めで肉体労働も多いため、過酷な労働環境とされています。日本国内では労働者の平均年齢が38.9歳、平均勤続年数は12.3年と比較的短めの傾向にあります。
海外の労働環境問題
バングラデシュやカンボジアなどの発展途上国では、アパレル製造の現場で低賃金・長時間労働が問題になっており、劣悪な労働環境の中で多くの労働者が働いています。特にバングラデシュの「ラナ・プラザ崩壊事故」(2013年)では、工場の建物が崩壊し1138名の死者を出し、労働環境の問題が世界的に注目されました。
ファストファッションと労働環境
ファストファッション業界の台頭により、生産コストを抑えるために労働環境が悪化していることが指摘されています。多くのファストファッションブランドが賃金の安い国で生産を行い、大量生産と低価格を実現していますが、その結果、労働者が犠牲になるケースが多発しています。
勤続年数の実態
日本国内のアパレル業界の平均勤続年数は12.3年とされていますが、企業ごとに大きな差があります。特に小規模店舗や零細企業が多いため、全体的に労働者が定着しづらい環境といえます。アパレル業界の従業員数は35,663人、平均年収は507万円で、他の業界と比較しても給与水準は高くありません。
労働環境改善の取り組み
アパレル業界では、長時間労働や低賃金を改善しようとする動きも見られます。例えば、リユース・リサイクルの取り組みを行う企業や、新品衣類の廃棄を減らすための工夫をするブランドが増えています。これにより、環境負荷を軽減し、持続可能なビジネスモデルを模索しています。
アパレル業界の労働環境には、国内外で多くの課題が残されていますが、一部の企業では働きやすい環境づくりのための改善策を実施しています。労働環境を見極めながら、適切なキャリア選択を行うことが重要です。
アパレル業界で長く働くためのキャリア形成のコツ
アパレル業界で長く働くためのキャリア形成には、以下のポイントを意識することが重要です。
明確なキャリアプランを立てる
アパレル業界では、販売員から始まり、店長やエリアマネージャー、本社勤務(MDやバイヤーなど)へとキャリアを積み重ねていくことが一般的です。最初の段階で「将来どのポジションを目指すのか」を明確にし、その目標に必要なスキルをリストアップしておくと、キャリアプランが立てやすくなります【39】。
例えば、販売員としてリーダーシップやコミュニケーション能力を高め、店長を目指す。さらに店舗マネジメントや売上分析の経験を積んで、エリアマネージャーや本社のMDに進むといったプランを設計すると、具体的な行動指針を持てます。
スキルを身につける
アパレル業界で評価されるスキルには、以下のものがあります:
- コミュニケーション能力:お客様とのやり取りだけでなく、スタッフ間の指導やマネジメントにも重要です。
- 数字管理能力:売上データや在庫管理などの数字に強くなることで、上位職へのステップアップがしやすくなります【41】。
- マネジメント能力:店長職を目指す際には、チームをまとめ、売上を管理する能力が必要です。
これらのスキルを研修や実務経験を通して高めていくことが、将来的なキャリアアップの鍵となります。また、企業によっては「キャリアアップ研修」などを実施しているところもあるため、積極的に参加すると良いでしょう【41】。
転職を活用してキャリアアップする
アパレル業界では、転職がキャリア形成において一般的です。特に希望する役職に空きがない場合や、現在の会社でキャリアアップが難しいと感じたときには、他企業への転職を考えることが効果的です。中小企業で経験を積んでから、大手企業に移ることでMDやバイヤーなど専門職へキャリアアップする道もあります【38】。
長く働ける企業を選ぶ
長期的に働くためには、福利厚生や労働環境が整っている企業を選ぶことが重要です。具体的には、以下のポイントを確認しましょう【32】:
- 福利厚生の充実度:産休・育休、時短勤務制度、資格取得支援、従業員割引などの有無。
- 年間休日の多さ:年間休日が120日以上の企業は、労働環境が整っている傾向にあります。
- キャリアパスの透明性:昇進や異動の制度が明確で、定期的な評価制度が整っていることも大切です。
ブランド選びも慎重に
好きなブランドで働くことはモチベーションの維持につながりますが、年齢に応じてキャリアパスが異なる点にも注意が必要です。特に若年層向けのブランドでは年を重ねると働きづらくなることがあるため、幅広い年齢層をターゲットにするラグジュアリーブランドや、年齢を重ねてもキャリアが築ける企業を選ぶと良いでしょう【40】。
積極的にアピールし、自己研鑽を怠らない
アパレル業界では、キャリアアップの意思を持っていることを積極的にアピールすることも大切です。例えば、「MDになりたい」という目標を人事担当者や上司に伝えたり、具体的なスキルアップ計画を立てることで、評価を得やすくなります。また、自己研鑽を続け、勉強会や社内外のセミナーに参加することも効果的です【38】。
結論
アパレル業界で長く働くためには、将来の目標を明確にし、スキルを磨くと共に、自身のキャリアアップを考慮した企業選びが重要です。転職を上手に活用し、スムーズなキャリア形成を目指しましょう。
転職を検討する際に確認すべきポイント
アパレル業界での転職活動を成功させるために意識すべき要素や、失敗しないための戦略について以下の情報をまとめました。
転職活動時に意識すべき要素
離職率・定着率の確認
アパレル業界の企業は、一般的に離職率が高いと言われています。離職率の高さは労働環境や職場の人間関係に問題がある可能性があるため、転職を検討する際は、企業の離職率や定着率を確認することが重要です。これらの情報は、口コミサイトや転職エージェントを通じて調査するのが有効です。
求人票の確認ポイント
転職活動では、求人票の情報を正確に読み解くことが大切です。以下の項目に注目しましょう:
給与・待遇の詳細:基本給や手当、昇給制度の有無を確認し、給与に見合った業務内容かを検討することが重要です。
勤務条件と労働時間:残業の有無や休日数(年間休日120日以上が目安)を確認し、ライフワークバランスを意識した企業を選びましょう。
福利厚生の充実度:育児休暇や産前産後休暇、時短勤務制度の有無など、将来的に長く働くことを見据えた福利厚生が整っているかも確認ポイントです。
企業文化と価値観の一致
転職先企業のブランドコンセプトや企業文化が、自分の価値観やキャリアの方向性と合っているかを確認しましょう。ブランドに共感できると、仕事のやりがいやモチベーションが向上し、長期的なキャリア形成がしやすくなります。
転職活動の戦略と成功事例
転職活動の軸を明確にする
転職活動において、自分の中で「何を重視するか」を明確にしておくことが成功の鍵です。例えば、「ライフワークバランスを重視しつつ、専門的なスキルを磨きたい」といったキャリアの軸を設定することで、企業選びの基準をブレずに保てます。
面接準備と企業研究
アパレル業界では、企業の理念やブランドイメージ、競合他社との違いを把握することが面接の際に有利です。特にラグジュアリーブランドでは、ブランドの歴史や商品ラインの特徴、ターゲット顧客の理解が求められるため、面接前に徹底した企業研究を行うことが重要です。
転職エージェントを活用する
アパレル業界に特化した転職エージェントを利用すると、業界の動向や企業の内部事情に詳しいアドバイザーからアドバイスを得られます。また、未公開求人や面接対策、給与交渉などをサポートしてもらえるため、転職活動が効率的に進められます。
失敗しないための転職戦略
求人票だけでなく「企業の現状」を調査する
求人票に書かれている条件が実際の業務と乖離している場合もあるため、事前に口コミサイトや元従業員のレビュー、企業説明会などを活用し、現場の実態を把握しておくことが大切です。
キャリアプランを再確認する
アパレル業界は、販売員からキャリアをスタートさせることが多いですが、将来どのポジションを目指すのかを常に意識しておくことが重要です。転職の際は、目指す役職(店長、MD、バイヤーなど)に必要なスキルを確認し、転職先企業でそのスキルが身に付けられるかを考慮しましょう。
成功事例の紹介
成功した転職者の事例では、「販売員として経験を積んだ後、専門職(MD、バイヤーなど)にキャリアアップできる企業を選んだ」「希望条件(給与、勤務地、ライフバランス)が全て揃った企業を見つけるまで妥協しなかった」など、明確な基準を持って転職を進めたことが共通点です。
これらのポイントを踏まえ、自分のキャリアビジョンに合った企業選びを行い、成功率の高い転職活動を目指しましょう。
アパレル業界でキャリアを積むために必要な心構え
アパレル業界でのキャリア形成において、長期的なキャリアプランを立てる際の心構えや、転職すべきか業界内でステップアップを目指すべきかの判断基準についてまとめました。
キャリア形成の心構え
アパレル業界では、「販売員」からスタートし、店長やエリアマネージャー、本社勤務(MD、バイヤー、プレスなど)へとキャリアを積み重ねていくことが一般的です。このため、長期的なキャリアを考える際には、まず「最終的に自分はどのポジションで、どのような仕事をしたいのか」を明確にすることが重要です。
例えば、以下のように段階を意識してプランを立てると良いでしょう:
3年目: 販売員として接客スキルや顧客管理能力を磨く。
5年目: 店長を目指し、マネジメントや売上管理、チームリーダーシップを発揮する。
10年目: エリアマネージャーとして複数店舗の管理や戦略的な店舗運営に携わる。
目標を明確にすることで、その達成に向けて「現在の自分に足りないスキルや経験」を洗い出し、行動計画を立てやすくなります【55】。
転職とステップアップの判断基準
アパレル業界では、キャリアアップの方法として「転職」を選択する人が多くいますが、転職するか、同じ会社でステップアップを目指すかの判断基準は以下の要素で検討するのが良いです。
転職を考えるべき場合
希望するポジションに空きがない場合
例えば、MDやバイヤーなどの職種を目指していても、社内で該当ポジションが埋まっている場合、長期間待つことになりかねません。このような場合は、外部の企業でのキャリアアップを検討することが合理的です【57】。
スキルを新たに身につけたい場合
現職で求められるスキルが限られており、より専門的な知識や能力を高めたい場合は、成長機会のある他企業へ移ることを考えましょう。例えば、デザイナーやVMD、ECサイトのWebクリエイターなど、新しいスキルを学ぶために転職をするのも効果的です。
評価体制やキャリアパスに不満がある場合
現職で評価体制が不透明だったり、キャリアアップのルートが見えない場合は、他企業で明確なキャリアパスを提供しているところを探すことを検討しましょう。
ステップアップを目指すべき場合
社内でのキャリアアッププランが明確である場合
自社でのキャリアプラン(例:販売員→店長→エリアマネージャー→本社勤務)が明確に設定されている場合や、必要なスキルや経験が社内で積める環境が整っている場合は、社内でのステップアップを優先するのが賢明です。
企業がスキルアップ研修を提供している場合
企業内でキャリアアップを目指したい場合、社内研修やキャリアアップ研修が充実している企業を選ぶことが有利です。こうした研修を活用することで、段階的に上位ポジションへ進むことができます。
キャリアプランの立て方と具体例
キャリアプランを立てる際は、以下の手順を参考にしてください:
将来の目標を設定する
「5年後にどのポジションに就き、どのようなスキルを身につけていたいか」を明確にします。例えば、「5年後にエリアマネージャーとなり、複数店舗の運営に携わる」「10年後にはMDとしてブランドの開発に関わる」といった形です。
現状と目標のギャップを分析する
目標達成のために、今の自分に足りないスキルや経験を洗い出します。例えば、マネジメント経験が足りなければ、現職でチームリーダーとしての経験を積むことを目指すと良いでしょう。
行動計画を立てる
3年後、5年後、10年後と年数ごとに達成すべき具体的な目標(例えば、3年後までに売上管理とチームリーダーシップを磨き、5年後に店長職を目指す)を立て、実行計画を設定します。
キャリア形成の心構え
常に学び続ける姿勢を持つ
アパレル業界はトレンドの変化が激しいため、流行や新技術に敏感であることが重要です。新しいトレンドや技術(例えば、アパレルCAD、ECサイト運営など)を積極的に学ぶ姿勢が求められます。
コミュニケーションと人間関係の構築を重視する
キャリア形成において、上司や同僚、他部署との良好な関係が大切です。特に、店長職やマネージャー職を目指す際には、チームをまとめる能力が重要になるため、日常的にコミュニケーション能力を磨くことを意識しましょう。
これらを考慮し、自分のキャリアビジョンに合った選択を行い、転職か社内でのステップアップを判断することが成功の秘訣です。
下記は2019年から2020年のアパレル会社の平均勤続年数の実績です。
会社名 | 勤続年数 | |
---|---|---|
1位 | 銀座山形屋 | 29.2年 |
2位 | オンワードHD | 25.4年 |
3位 | パレモ・HD | 24.6年 |
4位 | ダイドーリミテッド | 23年 |
5位 | ワコールHD | 20.6年 |
6位 | ルックHD | 20.4年 |
7位 | ワールド | 20.2年 |
8位 | グンゼ | 20.1年 |
9位 | シャルレ | 19.9年 |
10位 | キング | 19.7年 |
11位 | サックスバーHD | 19.6年 |
12位 | レナウン | 19.3年 |
13位 | ヤマトインターナショナル | 19.2年 |
14位 | ナイガイ | 18.7年 |
15位 | マックハウス | 17.2年 |
16位 | アツギ | 16.8年 |
17位 | ラピーヌ | 16.2年 |
18位 | 山喜 | 16年 |
19位 | しまむら | 15年 |
20位 | MRKホールディングス | 14.9年 |
21位 | クロスプラス | 14.8年 |
22位 | コナカ | 14.8年 |
23位 | 東京ソワール | 14.7年 |
24位 | ムーンバット | 14.6年 |
25位 | コックス | 14.6年 |
26位 | ジーンズメイト | 14.5年 |
27位 | 三陽商会 | 13.4年 |
28位 | タカキュー | 13.1年 |
29位 | キムラタン | 13年 |
30位 | タビオ | 12.5年 |
31位 | ハニーズHD | 12.3年 |
32位 | セキド | 12.3年 |
33位 | 青山商事 | 11.8年 |
34位 | 西松屋チェーン | 11.7年 |
35位 | シーズメン | 10.9年 |
36位 | カワサキ | 10.5年 |
37位 | 京都きもの友禅 | 9.9年 |
38位 | ライトオン | 9.8年 |
39位 | マツオカコーポレーション | 9.3年 |
40位 | パルグループHD | 8.6年 |
41位 | はるやまHD | 8.5年 |
42位 | 一や | 8.5年 |
43位 | トライアイズ | 8.2年 |
44位 | AOKIホールディングス | 7.8年 |
45位 | クラウディアHD | 7.8年 |
46位 | 良品計画 | 7.4年 |
47位 | ユナイテッドアローズ | 7年 |
48位 | ANAP | 6.6年 |
49位 | アダストリア | 6.1年 |
50位 | サマンサタバサジャパンリミテッド | 5.7年 |
これらは主に情報が公開されている上場企業を中心に資料をまとめたものです。
いかがでしょうか。
勤続年数上位の会社は、ほとんどが卸をしているメーカー系のアパレル企業です。
注目されるのは、勤続年数2位のパレモ。
店舗のほとんどは、郊外のショッピングセンターに入っています。
店舗は地域採用、地域限定社員制度があるので地元でずっと仕事したい人に人気です。
その内訳はナショナル社員159名に対して、エリア社員2,470名です。
特に鈴丹と合併してから、ベテラン社員も増え平均勤続年数も高くなりました。
しかし、売上は2012年をピークに下がり続けています。
現在は、勤続年数第3位の企業ですが10年後は微妙です。
2位のオンワードにしても、ルックやワールドも同じように、10年後はかなり厳しいことが予想されます。
そう考えると、アパレル企業で転職せず長く勤務できる会社はごく限られた数しかないと言えます。
まとめ
アパレル企業は就職しやすく、転職の多い企業です。
また、店舗勤務は出会いの多い職場です。
そのため、女性スタッフは22歳で就職、20代後半には結婚退職する人が多くいます。
その後、子供がある程度大きくなって30代でパートとして復職という方を多く見てきました。
男性の場合、店舗で経験を積んでマネージャーやバイヤーになり他社へ転職する人もいました。
また、営業力を見につけ保険会社に転職する人も比較的を、多く見てきました。
アパレル企業は、店舗勤務では営業力や店舗経営力を学ぶと転職に強くなります。
即戦力として転職しやすいので、転職を考えている人は積極的に自分をアピールすることをおすすめします。